“棺に生きた人!?” スペインの珍しい「Semana Santa」(イースター)の習慣

ここ数年、少しずつ知名度が上がってきている「イースター」。日本でもこの時期、イースターをモチーフにしたグッズなどが販売されるようになってきましたね。

日本では「復活祭」と訳されることが多いイースターですが、スペイン語では『Semana Santa(セマナ・サンタ)』呼ばれ、その意味は「聖週間」です。

日本では卵をモチーフにした何となく可愛らしくて楽しいイベントのようなイメージがついてきているイースターですが、本来はキリストの死と復活をテーマにしており、スペインではとても厳かな祭事なのです。

その日にちは、「春分の日以降の最初の満月の次の日曜日」と定められていますので、具体的な日にちは決まっておらず毎年変動する祝日となっています。

今年2019年は、それが4月21日になりますので、セマナ・サンタの期間はその1週間前からスタートし“4月14日から21日まで”となります。

 

以前にもVAMOSのブログで、スペインではセマナ・サンタには何が行われるのかを紹介しておりますが、最も有名なものは「procesión(プロセシオン)」と呼ばれる“聖行列”です。

伝統衣装を見にまとった人々が、キリスト像やマリア像を山車に乗せて街中を行進します。

特にスペインでは、この目の部分に穴の開いた”とんがり帽子”のような伝統衣装もセマナ・サンタの名物の1つでもあります。スペイン語では、「コスタレロス(costaleros)」言います。

セマナ・サンタの期間中、スペイン各地で見ることができるこのプロセシオン(聖行列)ですが、規模の大きいものは圧巻です。

 

一方、小規模ではありますが、今年は、VAMOSのAda先生が一風変わったセマナ・サンタのプロセシオンについて紹介をしてくれました。

Ada先生の出身地であるスペイン北部ガリシア地方には、次のような非常に珍しいプロセシオンのパレードを行うとある村があるそうです。

通常は、先に紹介したようにイエス・キリスト像や聖母マリア像を運びながら行進するのが定番のプロセシオンですが、この地域ではその代わりになんと「棺に“生きた人”」を入れて街を練り歩くというのです!

さらに、棺の中に入る人たちは一度死に直面した人とも言われています。例えば、癌や大怪我を克服した人など、命を落としそうな状態から生還したことに対して、神に感謝を捧げるため、にこのパレードに参加しているそうですよ。

上記のプロセシオンはスペイン人にとってもかなり珍しいイベントと言えるでしょう。

 

また、セマナ・サンタの期間は大型連休にあたるため、宗教行事に参加しない人は日本のゴールデンウィークさながらに旅行に行くことが多いのもその特徴の1つです。

 

みなさんも、機会があれば是非この時期にスペインを訪れてみてはいかがですか。
セマナ・サンタ中のスペインは、普段では体験できない様々なイベントやその伝統を垣間見ることができる特別な期間です。

 

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