カタルーニャ名物の焼きネギ「カルソッツ」

今回は、今が旬のバルセロナがあるカタルーニャ地方の名物「カルソッツ」を紹介させて頂きます!

「カルソッツ」とは、この地方の「ネギ」のことで、スペイン語では “calsots”と表記され、現地のカタルーニャ語では “calçot”と表記されます。このネギ「カルソッツ」は、見た目は日本の長ネギによく似ていますが、実は玉ねぎの一種とされ、よく焼く事でとろけるような口当たりの甘〜いネギとなるのです。

このカルソッツを焼いて伝統的なソースにつけて食べる焼きネギ料理のことを「カルソターダ (Calçotada)」といい、今の季節限定で食べられる料理です。また食べられる地域も限定的で、スペイン全土で食べられている訳ではなく、カタルーニャ地方の郷土料理です。主に12月〜4月頃に食べられるもので、現地では冬の終わりから春の始めが旬と言われていますので、まさに今が旬の料理なのです!この時期にカタルーニャ地方を訪れる方は、是非食べて頂きたい名物です!

カルソッツの調理法は、炭火焼です。伝統的にはブドウの木を燃やし、その上に網をのせ、ネギをそのまま直火にかけて真っ黒になるまでじっくり火を通すのみ!というシンプルな調理法です。

カタルーニャの人々は、このカルソッツをバーベキュースタイルで家庭で調理することもありますし、専門のレストランで食べることもあります。

では、その食べ方はどのようなものなのでしょうか?カルソッツは、たとえレストランであっても豪快に丸ごと提供されます!真っ黒に焼かれたネギがそのままテーブルに置かれますので、初めての方は面食らってしまいそうですが、その食べ方もまた豪快で、長いネギをナイフやフォークを使わすに“手で”いただきます!

レストランによってはエプロンやビニール手袋が用意されていますので、まずはそれを装着します。次に、片手でネギの上部の青い部分を持ち、上に持ち上げます。もう一方の手で、ネギの下部を持ち下に向けて引っ張ります。すると、真っ黒に焼かれたネギの外皮がズルッと剥け、真っ白でジューシーな中身が表れます。

これを「サルサ・ロメスコ (salsa romesco)」と呼ばれるカタルーニャの伝統的なソースにディップして食べるのですが、まずは天井を見上げるような形で上を向き、大きく口を開けます。続いて、このロメスコ・ソースをつけたネギを持った手を高く上げ持ち上げたら、そのまま口に運ぶ!という豪快なスタイルで頂くのがカタルーニャ流です。

このロメスコ・ソースは、お店や家庭によって自慢の味を持っていますが、トマト、にんにく、アーモンドなどのナッツ類、松の実、パプリカ等が入った美味しいソースです。

現地のレストランでは、カルソターダを注文すると、ロメスコ・ソースが添えられたカルソッツを前菜に、主菜にはお肉やソーセージの炭火焼などと共に提供されます。

カルソッツは、カタルーニャ地方の中でもタラゴナという地域の郷土料理ですが、バルセロナ市内にもレストランがあります。カルソッツの専門レストランは、カタルーニャの人々の間でも人気があり、季節限定のお料理ということもあり現地でも混み合います。この時期にバルセロナやタラゴナのレストランへカルソッツを食べに行かれる場合は、ご予約を忘れずに!

ページトップへ