スペイン語の発音は、英語とは対照的に日本人は非常に上手だと言われています。なぜなら、日本語と母音がほぼ共通しているからです。
ですから、センスのある方は数年でネイティブに近い発音をすることも夢ではありません!!
しかし、日本語にない音としてスペイン語には「巻き舌」が存在します。
語頭の“R”と、それから“RR”と2つのRが重なった時、そこの発音は巻き舌になります。スペイン語を学習されている方で、この巻き舌の発音に悩んでいる方は意外に多いのではないでしょうか。
巻き舌に関しては、日本人は大きく3つのタイプに分かれます。
①最初からすぐにできてしまう人
②最初はできないものの、練習してできるようになる人
③身体的にできない人
③のパターンは、舌が短いなどの理由から発音が困難な場合で、ネイティブスピーカーでも極稀に存在します。しかし、極めて稀なケースといえるでしょう。
つまり、①の場合も②の場合も、ほとんどの方がコツをつかむとできるようになるのです!
では、どうやったら攻略できるのでしょうか?
これはいつも頼りになるVAMOSのスペイン人の先生達に聞いても、ネイティブスピーカーは最初から発音できる人達なのであまり良い解答は得られませんでした(笑)
ここで、役立つのが日本人の先生達です。
Yuuki先生は、割と最初からできたタイプだそうですが、電話の音のようにプルルルルルrrrr…と連続音を巻き舌で練習する、‘ラーメン’とか“Real Madrid”(レアル・マドリッド)といったよく聞く巻き舌のRの音で練習するなどの解答をくれました。
Yuka先生は、意外にも最初はなかなか巻き舌ができなかったそうです。Yuka先生から興味深いエピソードが届きましたので、以下にてご紹介させて頂きます。
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辛いエピソードですが、私がサンティアゴ・デ・コンポステーラに留学していた時、一時期、幼稚園児のベビーシッターのアルバイトをしていました。お散歩中、「信号が赤だから渡っちゃダメよ。」と言う際に “rojo”(赤) のRの巻き舌ができず、6歳の男の子に “Yuka, ¡ROJO! no LOJO.” と毎日、怒られ、溜息をつかれていました。これには、かなり落ち込みました…。
どうやって巻き舌ができるようになったかというと、スペインでは、毎週末、友人たちとBarに飲みに行っていたのですが、その時にちょっと飲んで、ほろ酔い気分になったところで、巻き舌の舌の動きを「ラ ラ ラ…」 とゆっくりと練習していました。すると、だんだん早く舌が動くようになり、そこから巻き舌が出来るようになりました。
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巻き舌のRは舌を強くビブラートさせるような作用で出す音なのですが、Yuka先生のお話から見えてくることは、それが上手くできない原因として「巻き舌にしよう!」と強く意識して力んでしまうあまり、舌以外の喉や頬、口の筋肉など余計な箇所に力が入ってしまい巻き舌ができなくなってしまうということが考えられますね。
Yuka先生のアドバイスは、「ワインを飲んだりして、ほろ酔い気分になった時に練習してみて下さいね。」ということでしたが、これは理にかなっているということです。
余計な力が入らない完全にリラックスした状態で練習をしてみることで、‘舌にのみ’テンションをかけて巻き舌にすることができるのです。
意外にも、とっても簡単な方法ですので、是非一度お試し下さい!
巻き舌のRができるようになったら、こんな早口言葉のようなトレーニングもあります。
ちょっと言いにくいですが、楽しみながら発音してみましょう♪