スペイン人は闘牛が嫌い!?

皆さんが思い描く”スペイン”のイメージとして、「フラメンコ」や「パエリア」と並び、「闘牛」もその一つなのではないでしょうか。

ALCALA LA REAL FAENA DEL SOMBRERERO 12-6-05 JUAN RAFAEL HINOJOSA

確かに、スペインで「闘牛」は非常に長い歴史を持ち、伝統的な行事といえるでしょう。基本的にはスペインがお祭りシーズンとなる夏に行われ、実際スペインに行くと、どんな小さな街にも必ず「闘牛場」は存在するものです。
しかし、近年スペインでは、その「闘牛」に関する考えが変わり始めています。

近年では、闘牛は動物虐待であるという声が高まり、スペイン国内でも反対デモや、街の闘牛場の壁に「虐待」の文字や、「廃止すべき」であるというポスターが貼られたり、そのような落書きがされたりすることは後を絶たないのです。

それまでは、国技とされ、国営放送で生放送されていた闘牛も数年前からテレビ中継が廃止され、バルセロナがあるカタルーニャ州では先駆けて州の法律で全面的に闘牛が禁止されました。
特に若者の間では、動物愛護の考えから闘牛を嫌う若者が多く、その人気も低迷してきています。
実際、世論調査では、なんと国民の半数以上が「闘牛に関心がない」と解答しているのです!

tortura-toros

スペイン国内では、このポスターのように、闘牛は「虐待であり、芸術でもなければ文化でもない」という強い批判の声と、「長い歴史と伝統があり、あの有名なピカソやゴヤにも愛された闘牛を廃止しはてならない」という声の双方が存在し、今も議論が続いています。

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